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お薬コラム

人生で大切なことは「少年野球」が教えてくれる(笹川大介)

先日、2月としては汗ばむような陽気のなか、長男・次男(小学3年生・年長)の野球大会が行われた。
 子供たちのチームは前評判通りに、決勝まで順調に勝ち進むことができた。しかし、決勝戦はいつも苦汁をなめされられている強敵のチーム。そう簡単には勝たせてはくれないだろう。
 悪い予想があたってしまう。2回に一挙5点を採られて、チームは茫然自失、戦意喪失の一歩手前まで追い込まれた。明らかに子供たちの動きが固い。表情も暗い。簡単なボールも取り損なうなどのミスも出てくる。もう負けるのか、誰もがそう思ったに違いない。
 そんな時だった。コーチがタイムをとった。
「厳しい状況の時こそ、声を出していこう!! 5点差なんかあっという間にひっくりかえせるぞ!!」
 子供たちの顔つきが一変した。その後の攻撃は、
「かっとばせー、○○!! ホームラン、ホームラン○○!!」
広いグラウンドに大きな応援の声がこだまする。ベンチを叩いて打者を鼓舞する子供もいる。
 カキーン。金属バットの乾いた音が響いた。ショートとサードの間を抜けた打球はレフトまで届く。レフトの守備がもたつく間に、必死にホームを狙って走る。
 ボールがホームに向かって返球される。ボールとランナーはどちらが速く戻ってくるのだろうか。手に汗握るデットヒート。
「セーフ!!」
逆転サヨナラの勝利だった。
あまりの大逆転劇にいつも元気いっぱいの少年たちが顔をクシャクシャにして泣き出した。うれし泣きなんて、人生でそう何度もできるものではない。
 人生も苦しい時間がもしかしたら、長いのかもしれない。いつもあきらめるのは自分自身だったかもしれない。でもあきらめてはいけない。戦わなければならないことがある。子供たちの勝利に対する姿勢は、40歳になった私にも心に響いた。
 金メダルを誇らしげに首に下げた子供たちを見て、心に誓う。よし、これからの人生。絶対にあきらめない。逃げない。負けない。
 ドラマのような話ですが、実話です。野球って本当におもしろい。

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